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第29回釜山国際映画祭 公式上映&Q&Aレポート。

2024/10/07(月)

この度、韓国・釜山で開催中の「第29回釜山国際映画祭」(開催期間10月2日(水)〜10月11日(金))にて、
監督・撮影・脚本・編集の奥山大史監督と、池松壮亮さんが、『ぼくのお日さま』公式上映後のQ&Aに登壇しました!

釜山国際映画祭は『ぼくのお日さま』の成り立ちにおいてとても縁深い映画祭で、2022年の第27回釜山国際映画祭で行われた世界40カ国288企画からなる「Asian Project Market 2022」で、<ARRI アワード>を受賞したところから制作が始まっており、先日のサンセバスチャン国際映画祭が、監督・奥山大史を発見した映画祭。

そんな感慨もひとしおの映画祭で、上映後あたたかい拍手に包まれるなか登壇した奥山大史監督と池松壮亮さん。
司会から紹介された奥山監督は、「アニョンハセヨ。2年前の釜山国際映画祭の「Asian Project Market 2022」のアジア・プロジェクト・マーケットで、最初に企画をだしました。こうして完成した映画と池松さんと一緒に釜山映画祭に戻ってこれたこと本当にうれしく思っています」と挨拶。
続けて紹介された池松さんは、韓国語で自己紹介をした後「釜山からはじまったこの映画を、今日釜山の皆さんにご覧いただけることとてもうれしいです」と挨拶しました。

また、Q&Aでは「「Asian Project Market 2022」に企画を出すことで、この作品にどのようなメリットをもたらしましたか?」という質問に、奥山監督は「「Asian Project Market 2022」にはいろんな国の方々が参加しています。フランスの配給会社や台湾の助成金の会社など、それぞれ自分の国にある価値観だったり文化だったりの視点で意見をいってくださるので、いまの日本の視点からみると、そういう捉え方があるんだ、そういうミスリードが起きるんだという大きな気づきがありました。「Asian Project Market 2022」で最終的に「ARRI アワード」 をいただいて、撮影に「ARRI」のカメラを使うことができたことも大きかったです」と答えました。

また、「キャストの皆さんはスケートをこの映画のために練習したのですか?」という質問に、奥山監督が「タクヤ(越山)とさくら(中西)は、もともとスケートが滑ることができました。二人は非常にうまいのですが、荒川役の池松さんはまったく滑ることができない状態から練習してもらいました。」と話すと、驚いた観客からどよめきが。

観客の反応をうけて、奥山監督が池松さんに「スケートはどうでしたか?」と話をふると、池松さんは「非常に難しくて、とても苦労しました。何回転けたかわかりません」と回答。つづけて「もしかしたら、この映画をキム・ヨナさんが観てくれるときがくるかもしれないので、はずかしくないように一生懸命練習しました。」と答えると、会場は大きな笑いに包まれました。

最後の挨拶を求められた池松さんは「タクヤ役の敬達と、さくら役の希亜良は、カンヌ映画祭を満喫した後、釜山も行けたらいいねと伝えると、カンヌより釜山に行きたい!と言ったぐらいここに来たがっていました(笑)。お土産に、二人から頼まれたオリーブヤングのリップクリームを買って、釜山の皆様がとても真剣に映画を観てくださったことを伝えます」と伝えると、会場は大きな笑いと拍手に包まれ和やかな雰囲気のなかQ&Aは終了しました。

終了後も、サインと写真を求める映画ファンに囲まれ釜山の映画ファンに歓迎された二人。
国内でも絶賛公開中の映画『ぼくのお日さま』は、今後、シカゴ国際映画祭、香港アジア映画祭、ストックホルム映画祭などでの上映が決まっています。世界中の映画ファンへどのように本作が届けられるのか反応が楽しみです!